UI演出の役割として6つ挙げている中の価値の向上について書いていきます。
・注目させる
・アクションへの反応、理解を助ける
・世界観を表現する
・体感時間を短くする
・価値の向上
演出は価値に変化をつけることができ、演出次第で価値を上げることも下げることもできます。
今回は演出による価値の上下について書いていきます。
演出が価値を高める
物の価値は本体の性能、機能だけで価値が決まるものではなく、外観のデザインや安全性という安心感も価値を高め、文字もキャッチコピー 一つ入れるだけで価値が加えられることもあります。
そしてブランド化やファン化によって物自体の価値を何倍にも上げることがあります。
同じように、演出やアニメーションによって、アイテムやキャラの価値を高めることが可能になります。
価値を向上させる要素
価値を向上させる要素として、演出は適切な提示頻度と価値に対する適切な派手さを出すことが重要になります。
以前の記事でも価値については書いたのですが、改めてこちらでもガチャ演出を例に書いていきます。
レア度による演出の盛り具合
ガチャはR、SR、SSRとレアリティがあり、各レアリティの価値に適した演出を入れることで手に入れた時の喜びが増すことになります。
上の画像では、報酬を受け取った瞬間の演出で、シンプルにしたものと派手にしたものを用意しました。
もしもSSRの演出が底レアリティと変わらない演出の場合、価値が通常のSSRの価値より低く感じられてしまいます。
SSRが手に入る時は、良いものが手に入ったとわかる演出を訴求してあげることが、ワクワク感や幸福度をあげることになります。
戦略性の強いカードゲームなどでは、RやSRと演出を差別化しすぎないように多少の変化で留めることもあります。
これはR、SR=ハズレ感を薄くすることや、SSRがメインのゲームではない、全てのカードに価値をつけるために演出過剰にならないようにしていると思われます。
レア度による演出頻度
価値の高いものは演出を限定感ある物にし、なかなか見れないものにすることでユーザーは感情を揺さぶられることで、通常の価値に加えてさらに報酬を受け取った時に満足感が上がることになります。
演出が価値を低下させる
しかし、演出は価値の向上をさせると共に価値の低下とユーザーへ不快感を与えることもあるので注意が必要です。
例えば、キャッチコピーで価値を低下させているものもいくつかあります。
・ありきたり系(見飽きた)
「純愛で切ない感動の物語」
・長い系(くどい)
「誰でも簡単に楽しく待ってるだけで幸せに副業で稼げる」
・ハードルを上げすぎる(今ではありきたりに部類されてますね・・・)
「全米が泣いた」
このように、キャッチコピーが聞いたことのあるありふれたもの、または中身に対して過剰な煽りを入れると、ギャップから映画自体の価値を落とすことになります。
演出もキャッチコピーと同じで様々な要因で価値が上下していきます。
演出での価値を下げる原因
・飽き
・長さ
・価値以上の演出
価値を下げる原因_飽き
同じ演出を何度も見せられると飽きてしまいます。
飽きは刺激の提示頻度が多いと発生し、演出を見たいと思わなくなります。
他のゲームアプリと同じような演出はすでにユーザーが飽きていることもあるのでユーザーを飽きさせない演出が必要です
逆に飽きてしまった演出が頻繁に発生するとスキップしたいという意識になります。
価値を下げる原因_長さ
長さはユーザーが待たされていると思ってしまうことでストレスを感じ、価値自体の低下へとつながります。
価値の低いノーマルガチャを回すのに一回1分かかってしまう場合、誰も回さなくなります。
一時期長い演出でガチャをパチンコのように遊んでもらう要素を盛り込むことが流行りました。
しかし、演出の長さが報酬に対して合わないことがほとんどで、当たりを引いても長さに見合ってないことはよくあります。
価値を下げる原因_価値以上の演出
何でもかんでも演出盛ればいいというわけではなく、価値に見合った演出でないと不満が出てしまいます。
低レアリティのアイテムに長くて派手な演出をつけて喜ぶ人はいないです。
まとめ
まとめると、何度も繰り返し演出を長々と見せられるのは苦痛になり、本来の価値が下がってしまう原因になります。
単発ガチャの底レアリティを手に入れる演出で毎回派手な演出を見せられて期待感を煽られてもユーザーからしたら鬱陶しいことこの上ないですね。
上の画像のように、毎回長い演出を見せられてRが手に入ると流石に早く終わらせて欲しいと思いますね。
通常の演出はあっさりシンプルにし、なかなか手に入らないものを手に入れる瞬間は演出で盛り上げ、ユーザーに刺激を与えることで、ユーザーは満足感と楽しさという別の価値を得ることができるようになります。
価値に適した演出と頻度を入れることで手に入れた時の喜びが増すことになります。
これはクエスト開始演出やリザルト演出でも同じように、しっかりと適した演出を流せばユーザーは待たされると思うことなく、ゲームの価値を引き上げる演出となるため使い方を間違えないようにしっかりと設計して演出を作りたいですね。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
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